この会社は通信システムのユーザーである通信キャリアに、よりユーザーフレンドリーに使ってもらうために1990年に設立されました。
今では当たり前となったインターネット(パケット交換)では無く、当時は回線交換という方式で世界中の通話が成立していた時期で、我々は“交換機“という、今で言うルーターのような装置を世界中の通信キャリアに納入していました。
つまり、当時は「我が社に入社する=海外に行って働く」でした。
英語が話せるとか、話せないとか、行きたいとか行きたくないとか関係なくです。
当時は我々にとって世界中が職場でした。当時、誰かと連絡するには固定電話かFAXしかなく、今考えれば本人とタイムリーに連絡をとることに非常に苦労していたんだと思います。今は携帯電話で本人に直接連絡を取れますが。
私自身も海外出張が多く、世界中に飛んでいる社員たちとの連絡は固定電話かFAXでしたので、急な用事なのに思い通りに連絡ができずにイライラしていたことを思い出します。
94年頃にインターネットが日本で使われ始めた頃は、新たな方式での通信に可能性を感じていたものの、現在のこのような世界は想像できませんでした。
しかし世の中はインターネットが使われる場が次から次に登場し、我々の業界も回線交換からインターネットへの変貌を遂げていきました。